2013年7月27日土曜日

ベルギー⑫

◎ベルギービール














ベルギーには160のビールの醸造所があり、約800種類のビールを製造している。
アルコール度3%~10%のものまであり、またハーブやフルーツ、スパイスを
使ったものなど種類は豊富。

ベルギービールには修道院でつくったビールがある。
2種類ありトラピストビールとアビービールである。

トラピストビール
  シトー派の中でも厳しい戒律でしられるトラピスト会修道院の内部の
 醸造所のみでつくられたもののみトラピストビールを名乗ることができる。
 現在世界にトラピストビールを名乗ることが許されているのは6ヶ所しかない、
 そのすべてがベルギーにある。 ワロン地方にはシメイ、オルヴァル、ロシュフォールと
 3つのビールが世界的に有名。

 ●オルヴァルビール
   オルヴァル大修道院の中で造られるビールで、ホップの量が多く、苦いが強いのが特徴。 
   「オルヴァルビールは初めて飲む人がおいしいと感じるビールではない」と工場担当者も
   言うくらい。しかしこの味を好きになった人は病み付きになる。
   万人にすかれるビールを目指していないので生産量も多くない。瓶つめ能力も1時間2万本。

 (醸造)
  修道院の廃墟内にあるマチルダの泉の水、大麦モルト、
  アロマホップ(ドイツ産とスロベニア産)、少量のキャンディーシュガーが原料。
  醸造所での貯蔵期間は3週間、と通常のビールより長く熟成させる。さらに直前に少量の
  キャンディーシュガーを加えてビン内発酵を確実にしたうえ、発酵所で5,6週間も
  ビン内発酵させる。第3次発酵である。こうしてやっと出荷である。フィルターろ過や
  熱処理は一切行わない。オルヴァルビールのアルコール度は6.2%で、第3次発酵では
  温度が摂氏15度。そのため12度から14度くらいで冷やすのが理想とされる。
  また日本ビールは生産してからできるだけ早く飲んだほうがよいとされるが、
  オルヴァルビールは5年もつ。その間も発酵していく。

  オルヴァルのビールは初め修道院再建の資金つくりのため。最初の醸造責任者は
  ドイツ人だったという。50年前に最新設備を導入して現在にいたるが、原料、醸造法などは
  伝統をまもり、今でも1種類の商品しか作っていない。

アビービール
 修道院でつくるビールの伝統的なレシピや醸造法を受け継いで委託された醸造所のみが
 製造するビール。シネイなど。

◎ ビールの基本情報
 ビールはワインと違って発酵させるために酵母(イースト)をくわえる。
その酵母が発酵のあと上に浮かんでくるものを
上面発酵酵母(この酵母をつかって作ったビールを上面発酵ビール)、
下に沈むものを下面発酵酵母(この酵母を使って造ったビールを下面発酵ビール)に
分けられる。日本でなじみがあるピルスナーは下面発酵ビールで、
ベルギーでもこの下面発酵ビールが全体の約68%をしめる。
 しかし上面発酵ビールや自然発酵ビールにこそベルギービールの本質がある。

上面発酵ビール(エール)には
・トラピストビール
・アビービール
・ホワイトビール、レッドビール、ブラウンビール
→モルト50%、小麦40%、カラス麦10%、香り付けにハーブ
 (オレンジピール、コリアンダーの種など) がある。

自然発酵ビール(Spontaneous fermentation)
 自然発酵でできるビールをランビックという。 またそのランビックの若い一年ものと
 オールド・ランビックをブレンドし、瓶詰めしたあと、数年ねかせ、さらに発酵、熟成させたものを
 グーズと呼んでいます。

 ランビックにクリーク(すっぱいさくらんぼで生食には適さずパイやジャムにする種類)を
 漬け込んだものをクリークと呼ぶ。クリークというとこの果物というより、
 ビールを指す場合が多い。 そのほかにも、砂糖を加えたファロ
 桃のジュースを加えたペッシャレス、木いちごを加えたフランボワーズがある。

 ベルギーは気候的にワインを作ることができない、そのためワインのような色彩と香りの
 クリークを作られるようになった。ランビックは培養酵母を加えずに発酵させる、
 醸造方法もワインに似ている。 ランビックの素材はホップと水、大麦のモルトとモルトに
 しない小麦を7対3、または6対4の割合で用いる。ホップの香りはランビックの味を
 そこなうので新しいホップはつかわず、収穫から1~3年たったふるいホップを使うことが大切。
 ホップの目的は保存がきくように、綺麗な泡が出るようにするためである。
 ランビックの醸造所はブリュッセルから約15キロ以内のゼナ渓谷に集中している。
 ほかの土地ではランビックはつくれない。20世紀初頭には醸造所は50~60あった。

2013年7月18日木曜日

Guest House Plan (ゲストハウスプラン)

今回は初めて旅の情報以外のことを書きます。
私事ですが、日本の田舎にゲストハウスをオープンするため
情報を集めております。
もしお時間ございましたら、アンケートにご協力いただければと思います。
よろしくお願いいたします。

アンケートを行うにはここをクリック

This is my first time writing about something else but travel information.
I am planning to open guest house in the country side (Satoyama) in Japan.
I would like to know what you think.
so if you have time, please help me about the survey down below.
Thank you.

Please click here to start the survey

2013年7月17日水曜日

ベルギー⑪

ワロン⑦
8.セル(Celles)

『ワロンの美しい村22』のひとつ
村の歴史は古く、669年も聖アドランがここを訪れた時期にさかのぼる。
それぞれの家がヴァスクとよばれるフラワーポットに花を
うえているのがとてもきれい。

(見所)
サン・アドラン教会(聖アドラン教会)
11世紀に建設されたロマネスク様式の教会。
内部にある聖職者席は13世紀のもの。
ベルギーでもっとも古いものの一つといわれている。
聖アドランは建設当時のこの地方の聖人である。

9.クリュペ(Crupet)

『ワロンの美しい村22』のひとつ。
先史時代以来の歴史を持ち、ボック川の支流のクリュペ川沿いの谷に
17世紀~19世紀に建てられた農家が点在する。
19世紀が村の最盛期。豊かな水を利用して産業復興を図った。
水車から得た動力は紙漉、製塩、搾油、鍛冶、ビール製造二利用された。

村の入り口にある『ル・ムーラン・デ・ラミエ』はワロンを代表する
レストランでベルギー国内のみならず、フランスやドイツからも食通が訪れる。

(見所)
カロンドレ城
村の入り口から上流にある水城。12世紀に建設された。白い漆喰が塗られ、
急傾斜のスレート屋根が特徴。

サン・マルタン教会とマッサビエル洞窟
教会の横には洞窟があり、聖アントワーヌに捧げられた洞窟
洞窟は不気味な感じだが、近年一大聖地に祭り上げられ、参拝者が後を立たない。
そのため、教会の周辺にはホテルやレストランが多くある。








2013年7月4日木曜日

ベルギー⑩

ワロン⑥













7.アンヌヴォワ城(Le Chateau d’Annevoie
庭園の美しさで知られるお城。別名「水の庭」をもつ城
広さは12ヘクタール(36000坪 東京ドーム2.5倍
18世紀に造られフランス様式、イタリア様式、イギリス様式の共存する、
そして自然の落差がもたらす流水だけを使う泉水庭園。

(噴水)
高く水を吹き上げるものから、孔雀が羽を大きく広げたものまであるが、
そのための動力は一切使っていない。高いところから低いところに流れるとか
行き場を失ったら出口を求めて吹き上げるとか水の性質を巧みに利用して造られている。
噴水以外にも『フランス滝』や『テーブル仕掛けの滝』など水の仕掛けがたくさんある。
ここで使われている水は200m~2500m離れた4つの泉からひかれている。
地下の配水管を通って流れてきた水は庭が作られてから200年以上流れ続けている。
水温も10~14度に保たれている。

(歴史)
1627年アロワ家がここに小さな館を建てた事に始まる。
     ↓
1675年アロワ家の令嬢マリージャン・ド・モンペリエと結婚したことにより、
アンヌヴォワ城はモンペリエ家の所有となる。
    ↓
現在の庭園を完成させたのはジャンの孫の
シャルル・アレクシ・ド・モンペリエである。
彼はフランスやイタリアをたびたび旅行し庭園の美しさに魅了されていた。
1758年ごろから城の増築と造園に乗り出した。彼と息子の
ニコラ・シャルルによってオリジナルを損なうことなく当時の姿が保存されている。
唯一の例外は1950年代の当主ピエール・ド・モンペリエが入り口近くに
下庭に新しい庭を造った。
シャルルが庭園をつくったころには庭を花で飾る好みはなかったが、
20世紀に庭園に花はつきものという風に人々の好みが変わってきた。
そこでピエールは庭の一角に花壇を造り、今では四季折々の美しい花が
さく唯一のゾーンとなった。
     ↓
モンペリエ家は2000年までお城を所有していたが今はある個人の所有となっている。